核内受容体を標的とした医薬品や食料素材の機能性を、実細胞を使用して多角的に評価します。
核内受容体とは
ステロイドや甲状腺ホルモン、ビタミンD、レチノイン酸などは、細胞の増殖、分化など機能の調節のみではなく、ガン、メタボリックシンドロームなどの疾患にも深く関与しています。これらの低分子化合物は細胞内に存在する核内受容体と呼ばれるタンパク質に結合することにより作用が発現します。現在、ヒトにおいては48種類の核内受容体が同定されており、臓器、組織により、異なる受容体が存在しています。これらの受容体は、固有の物質(リガンド)と結合し、様々な生理的作用を発現することにより多岐にわたる生命調節に関わっています。また近年では、この作用に着目した治療薬の標的としても注目されています。
| 核内受容体 | メタボリック | 生体リズム失調 | 皮膚関連 | 骨粗鬆症 | 受託可能 |
|---|---|---|---|---|---|
| PPARα | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| PPARδ | ○ | ○ | ○ | ||
| PPARγ | ○ | ○ | ○ | ||
| FXR | ○ | ○ | |||
| LXR | ○ | ○ | ○ | ||
| LRH-1 | ○ | ○ | |||
| HNF4α | ○ | ○ | |||
| PXR | ○ | ○ | |||
| CAR | ○ | ||||
| ER | ○ | ○ | ○ | ||
| ERR | ○ | ○ | |||
| VDR | ○ | ○ | |||
| ROR | ○ | ○ | ○ | ||
| Rev-Erb | ○ | ○ | |||
| TR | ○ | ○ | |||
| RXR | ○ | ○ | |||
| RAR | ○ | ○ |
核内受容体は、ある特定の遺伝子の発現を活性化することにより、その作用を現します。
核内受容体は下図のように、6つのドメインからなる構造をしています。A/Bはリガンドに依存しない転写活性部位で、Cは2つのZnフィンガー構造を持つDNA結合ドメイン(DBD)です。DBD(DNA結合ドメイン)は、標的となるそれぞれの遺伝子の上流にある特定のDNA配列を認識して結合します。
Eのリガンド結合ドメイン(LBD)はポケット構造を持ち、ここにリガンドとなる物質が結合します。

リガンドを受け取った核内受容体は、構造が変化し、コアクチベーターと相互作用することができるようになります。これらのコアクチベーターはヒストン構造に作用しDNAの2本鎖を緩めて、基本転写因子、RNAポリメラーゼによる転写を活性化すると考えられています。すなわち、核内受容体は、特定のリガンドを受け取り活性化すると、特定の配列のDNA部位と結合し、その下流にある遺伝子の転写を活性化する、という機能を持っていることになります。核内受容体が「リガンド依存型転写因子」とも言われるのはこの作用によるものです。

